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hinasoyo blog

働き方論から恋愛論まで。日々の雑感も含め、専門領域を超えて幅広く発言して行きます。

「iターン」? 全然“ターン”してないじゃない! 「iムーブ」とでも、呼びましょう。


 生まれ故郷でもないし親戚がいるわけでもない、そんな縁もゆかりもない土地に、「移住」する友人知人が、ここ数年増えている。
 
 何年か前には、Markezineというウエブマガジンに、『働き方に、もっと、自由を!「WHEREから始める」という新しい働き方』と題した連載を数回にわたって執筆した。
→ こちらはその第1回。 https://markezine.jp/article/detail/22941
 
 今もこうした動きについての興味は尽きず、『公共コミュニケーション学会』にも所属して、「地域活性化マーケティング」の研究は続けている。2020年度には本務校である多摩美術大学の共同研究プロジェクトとして、幾つかの地域でインタビュー調査を試みる予定でもある。2020年5月現在、コロナ危機の影響でインタビュー調査自体は止まっているが。。。
 
 そうした経緯からいろいろな文献に目を通していて、どうにも気になったのが、「iターン」という呼び方。これは、ある地域の出身者が一度東京などの都市部での生活を経験した後に再度故郷に戻って活動をする「Uターン」になぞらえてのこと。「iターン」は現在では、「縁もゆかりもない土地への移住」という意味合いで広く用いられている。
 
 この呼び方に違和感があり、変えた方が良いと思う理由は、2つ。まず1つ目は、ごく単純に、「ターンじゃないじゃん!」と突っ込みたくなる気持ちだ。例えば東京から信州へ「移住」した人には、どこにも「ターン」の要素はない。それをわざわざ「ターン」という呼び方をする理由はどこにもない。
 
 そしてもう一つは、「Uターン」になぞらえて呼ぶことで、「縁もゆかりもない土地への移住」に関する考察や分析を、「Uターン」の枠内で考えてしまいがちなことだ。少し取材や執筆をしただけですぐ分かるのは、いわゆる「iターン」で移住した人と「Uターン」で移住した人では、人のタイプも、モチベーションも状況も、苦労も喜びも、大きく異なっている、ということだ。しかし、“ターン”と呼ぶことで、どうしても「Uターン」の枠組みで捉えられがちだと感じる。
 
 「縁もゆかりもない土地へ移住する人」は、ターンをするのではなく、“ムーブ”するのだ。そう捉えた方が、事実が見えて来る。自分はそう考えている。
 
 だから提案したいのは、例えば「iムーブ」というように、“呼び方を変えよう”ということ。呼び方には必ず“考え方”が含まれているので、実はこれ、重要なことだと思う。
 
 といった提案をしつつ、しばらく「地域活性化マーケティング」関連の研究は、続けていくつもりである。コロナ危機が収束して、移動の自由が戻ったら、早速動きたいぞ!
 

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